毛の考察 〜脱毛と戦士〜
「毛が生えてて萎えた。」
今年入ってきた新人の男性から言われた言葉である。
誤解が生まれそうだが、あたしが言われたわけではない。
たしかにあたしは毛が生えっぱなしであるが、そのことに言及されたわけではなかった。
会社の数人と飲んでいた時に、新人男性とその彼女候補とのやりとりの話で盛り上がっていた時の話である。
新人男性曰く、キスする瞬間に彼女候補のヒゲを発見したらしく、とはいえそのまま引き下がるわけにもいかず、ひとまずキスしたもののその先までは行けなかったという切ない話であった。
毛談義をする際にいつも思うけども、男性は女性の毛に敏感すぎるのではなかろうか。
とはいえ
「そんなこと気にするな!毛も含めて彼女を愛してやれ!!」
とその場で言えなかったのは、あたしも毛に対して負い目を持っているからだと思う。
男性に対して、こまけーこと気にしやがって!毛なんていくらでも生えんだよ!!!という心と、
これだけ人間に脱毛されてるのに、なぜ毛が生えないように進化できないのか・・・それとも深い事情があるのだろうかという自分の毛を理解しきれていないという不甲斐なさで、ここ20年強あたしの心は揺れ動いているのである。
かと言って、自分が脱毛するかと言ったらそれは違う。
脱毛はとても高い。まじでびっくりする。
なんだかんだ含めて普通に50万くらいする。あたしが最近食べているサッポロ一番(五食入り)で320円だから、1562.5食分に値することになる。
つまり一日三食だとしても、520.83333...日分の食事が確保できるという意味である。
一年半分の食事代をかけて、そこまで毛に投資する必要があるのだろうか。
いや、ない。(反語)
ましてや毛の脱毛はめっちゃ痛い。
一部やったことあるけど、痛すぎてびっくりした。
あたしが痛みに敏感すぎて、注射の針さされるだけでショック死しそうになるから刺激に弱いのかもしれないけど、ともかく痛い。
50万以上の金をかけ、さらに全身痛めつけられてまで、自分を磨き続けている女子はもはや戦士だと思う。
もしそういう人間に出会ったときには、毛がないのが当たり前、ではなく、1ソルジャーとして敬意を持って対応していただきたいと思う次第である。
そこまで自分を高めきれていない見習いレベルの戦士(鼻の下にうぶ毛あり)に対しても、できれば紳士的な対応を求めたい。
毛は本来、動物が身を守るために生えていると言われています。
なので、1見習い戦士のあたしとしては、
「そんなに警戒しないで・・・?」って優しく言われながらうぶ毛を剃っていただきたい。
声は花江夏樹さんとかが良いです。
とはいえ、ある程度自分で剃る必要もあるだろうなとも思ってはいます。
ストッキングに潰された大量のふくらはぎの毛を見ると、自分でうわっっってなるし、虫かな?ってたまに思っちゃいます。
結局は自分でも率先して剃るという謙虚な心と、男性陣からの紳士的な対応、両方あれば世界は平和なんですよね。
ラブアンドピース。
今日こそ毛を剃ります。